パスピエのアルバム「synonym」感想~明るいモードへの変化と振り幅の広さを感じました
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カテゴリ: パスピエ
タグ: CDレビュー
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先日2020/12/9に発売されたパスピエのニューアルバム「synonym」を買ったので、感想を書いておこうかと思います。近年の「More Humor」など影がある雰囲気だったと思いますが、今作はポップな明るいアルバムになっている印象を受けました。
パスピエ「synonym」感想
パスピエの「synonym」が発売されてまだ1週間経ってないので、そこまで聴き込んだわけでもないのですが、とりあえず感想書いておきますね。
シングルとしてすでに発表されていた「まだら」「真昼の夜」「SYNTHESIZE」の3曲、回文構造の楽曲「oto」を含む、11曲入りのアルバムになってます。
先に世の中に出ていた「まだら」「真昼の夜」「oto」あたりはまだダウナーな感じなのですが、アルバム曲がかなりポップになって来てますね。「SYNTHESIZE」からの流れでしょうか。
アルバムのリード曲である「Q」はキャッチーなサウンドに『少年Q』を描く歌詞になってますね。第三者目線になってるのが新鮮な感じがしました。
「現代」は夜の報道番組が始まりそうなイントロで、都会的で現代的な雰囲気ですね。
J-POP的なAメロ・Bメロ・サビという曲構成とはちょっと違っていて、Aメロ・サビ~間奏1~Aメロ~間奏2~Bメロ・Cメロ・サビという曲構成でしょうか。サビもそこまでインパクトのあるものではなくて、工夫されているなあと思いました。巡る季節の表現もあまり直接的じゃないのですが(Twitterで見かけなかったら気づかなかった)、言葉のセンスがあって、聞き手が想像できる余地が残しているのがいいですね。
「プラットフォーム」は『まだ生きていたいみたいだ』というフレーズや、冬の季節感も感じられるのが好きです。ライブで聴いたら多幸感のある感じになるのかなぁ。
「Anemone」は中世のゴシック的な、パイプオルガンのようなキーボードの音色が特徴的で、クラシック出身の成田さんの音楽性の幅広さが出てますよね。それでいて、パスピエ流のポップ・ロックになっているのがさすがという感じです。
「人間合格」はサビ始まりの曲でキャッチーなメロディーですね。サビの語尾でふわっと肩の力が抜けるような感じが好きです。
「tika」はきれいに流れる曲構成が良くて、ライブで聴きたい気がしました。久しぶりにちょっと和テイストな感じもしますね。
アルバム最後の曲「つむぎ」は明るい曲調で、喜びや悲しみや寂しさを分け合える幸せみたいな歌詞もいいですね。そういえば、パスピエのアルバムはこういう明るく希望が持てる曲で締めくくるイメージですね。
アルバム全体を通した感想ですが、アップテンポで曲の長さも3分台なことが多くて、フルアルバムの割にはアルバム全体の長さが短く感じました。でも、やっぱり明るいアルバムでいいですね。前までの重い曲も消化した上で、この境地に来たという感じがします。こんなご時世なので、音楽を聴いてるときぐらいは楽しい気持ちでいたいですし。
あと、歌詞カードを見ると、パスピエの4人以外の演奏者が書いてなかったので、ドラムはライブをサポートしてくれてる佐藤謙介さんじゃなくて、打ち込みなのかな?
終わりに
久しぶりに音楽関係のブログ記事書いた気がします。
テレワーク中にspotifyで色々聴いているのですが、2020年は女性ボーカルで夜っぽい名前のアーティストが何組か売れてきていて、私にはまだ区別がつかなくて間違えそうになったりします笑。Spotifyのシャッフルおじさんも区別ついてないのか、あれって思うことが時々ありますよ。
そんな感じで競争が激しいジャンルかと思いますが、パスピエも売れてほしいです!