こんにちは。aikoの新アルバム「May Dream」を聴いた感想を書いてみますね。結論から言うと、aikoという人のことがますます好きになるアルバムです。aikoの気持ちや日常を身近に感じられて、私もaikoのことを愛おしく思いました。

May Dream

aikoのアルバム「May Dream」を聴いた感想

「May Dream」の楽曲について、1曲ずつ感想を書いてみますね。

1.何時何分

CDを買って再生してみたときに、アルバムの1曲目の最初の出だしが「あめちゃん」という歌詞から始まっていきなり衝撃を受けました。「明日もいつも通りに」という曲の「出の悪い水道」以来の衝撃ですね。また、なくした指輪のことを「お前」と呼んでいたりして、aikoが日常で思ったことをそのままの言葉で歌詞にしている感じです。aiko個人のことをいつも以上に表に出してきているアルバムだと予感させますね。

そんなaikoのひとり言のような出だしから始まって、サビに向かって盛り上がっていくに従って切なさが溢れてきます。泣いているaikoのことを応援したくなる曲。

「何時何分何曜日」の歌詞は、子どもの頃に何時何分何秒地球が何回回った時?とよく言っていたところから来ているそうです。私もその地球が何回回った時は言ったり言われたりしてましたね。最近の子どもも言ったりしているのかな?

川嶋可能さんアレンジ。

2.あたしの向こう

前作のアルバム「泡のような愛だった」後の1曲目のシングルで、このシングルからアレンジャーが替わりました。あたしの向こうはライブでも盛り上がるし、聴いてて踊りたくなる曲ですね。今聴くと、あたしの向こうは特に最後の大サビが忙しすぎな気もします。aikoもバンドメンバーも大変そう。

OSTER Projectさんアレンジ。

3.冷凍便

軽快なピアノやドラムが心地よくて、サビ頭でのaikoの突き抜けるようなファルセットも印象的な曲。aikoのかわいい人柄が表れています。

「May Dream」のドラムは全曲佐野康夫さんが演奏されているのですが、佐野さんのグルーヴ感がすばらしくて、冷凍便のようなジャズ風な曲もいいし、もっとのようなバラードもいいし、あたしの向こうのようなロックなアップテンポな曲もいいし、佐野さん凄すぎです。

最後のサビの「あたしの心は真っ青で」は「あたしの心はマサオで」と聴こえますよね。aikoの新しい彼氏はマサオさんなのでしょうか?笑

川嶋可能さんアレンジ。

4.もっと

ドラマ「ダメ恋」(正式な名前忘れました笑)の主題歌で、私も見ていたのですがドラマにぴったり合ってて感動してました。そんな「もっと」ですが、アルバムの流れに入ると、綺麗なメロディやリズムが際立って感じられて芸術的といってもいい感じです。

三拍子の曲ですが、AメロBメロのドラムの微妙な変化の付け方が工夫されていて、全然単調にならずに気持ち良く身体が揺れるようなリズムがいいですね。aikoの優しさをを感じさせる曲ですね。

反らした視線の先で 愛の最後溶けた」という表現が美しいです。作詞家としてのaikoは、世間的には女子から共感される歌詞を書くイメージが強いと思うのですが、心情を描写する表現力の高さももう少し評価されると嬉しいです。

シングルとして発売されたときにも「もっと」の感想を書いているので、そちらへのリンクも貼っておきますね。
aikoのニューシングル「もっと」を聴いた感想~今日も大好きでした!

OSTER Projectさんアレンジ。

5.信号

この曲は時計のルキアのCMで聴いた時からインパクトのあるアレンジだったのでOSTERさんが担当されてるのかなと思っていたのですが、川嶋さんのアレンジだったんですね。意外でした。

イントロの音の響きが揺れるキーボード?の音色が切なさを感じさせるし、サビでファルセットを多用していることもあって、ぱっと散るようなはかない曲だと感じました。

Aメロの出だしに強いメロディーを持ってきていて、aikoの芯の強さも感じます。

ラジオでaikoはファンのみんなには道路の信号というよりもモールス信号で、一人ひとりに個人的な信号を送りたいと話していましたね。

私が印象的だったのは「逢いたいじゃ足りない」という歌詞です。「雲は白リンゴは赤」で逢いたい逢いたい逢いたいと願っていればなんとなく届きそうな気がすると歌っていましたが、それでは足りないと思うようになったのでしょうか。若い時は良かったけど、40歳にもなると逢いたいと思っていても、なかなか向こうから近づいてきてくれなくなってしまったのかも。aikoと言えども、あの手この手で相手が振り向いてくれるように努力する必要があるのかな。

でも、歌詞をよく読むと、そういう意味じゃなくて、遠くから逢いたいと思っているだけだと物足りなくて、時を刻む針の音に2人の心臓の鼓動を重ねるぐらい近くにいたいということですね・・・笑。

川嶋可能さんアレンジ。

6.夢見る隙間

May Dreamの中でアップテンポで激しめな曲はシングルの3曲だけなんですよね。2015年のライブハウスツアーのLove Like Rock vol.7、野外フリーライブのLove Like ALOHA 5、初の年越しライブLove Like Pop vol.18が終わって、aikoさん的にも激しいライブモードには一旦区切りがついて、May Dreamの制作をしたのかもしれませんね。

「あたしの向こう」と「プラマイ」にも言えることですが、このアルバムに入って、aikoらしいポップで明るくて楽しくなるノリがより一層引き立ってますよね。OSTERさんアレンジのことを色々と言う人もいるけど、ライブでの盛り上がりも体感していただきたいなと思うところです。May Dream発売後に始まったホールツアーLove Like Pop vol.19のセトリに入っているかどうかは知らないけれど。ネタバレ情報はまだ見てませんよ。

OSTER Projectさんアレンジ。

7.愛だけは

音数も少ないアレンジでしっとりしたバラード曲。LLP19では弾き語りコーナーで聴いてみたいですね。私はまだ聴き込んでいないのでこれから良さがわかってくるのかもしれません。前作「泡のような愛だった」のバラード曲「あなたを連れて」も最初はあまり入ってこなかったのですが、ライブ(LLP17)での弾き語りを聴いて、すごくいい曲だと思うようになりました。それと同じような感じになるといいな。

セトリをまだ知らないので、もしかしたらLLP19の弾き語りコーナーでは他の曲やってるかもしれないけど・・・。

OSTER Projectさんアレンジ。

8.好き嫌い

きらい、すき、きらい、すき、やっぱきらいという順番でやっぱり嫌いという、aikoのいい意味でひねくれた性格が出てて好きな曲です。好きか嫌いか迷っている時点で本当は好きなんですけどね。

May Dreamは歌詞に言葉が多い曲が多いですが、この曲は言葉が少なくて、アルバムの中でアクセントになっている感じもしますね。

川嶋可能さんアレンジ。

9.かけらの心

一人暮らしを始めた10代の終わりのことを思い出している歌。アルバムタイトルの「May Dream」は夢を可能にする、夢を叶えるというような意味を込められているのですが、歌手になるという夢を持って今までやってきたaiko自身のことが伝わってきます。

「この歌のここはあなたに届けと夢中になって紡いだかけらのこころ」というような一つ一つの「かけら」が紡がれてきて、今のaikoになっているんだなと思いました。

OSTER Projectさんアレンジ。

10.大切な今

「かけらの心」がaikoの今までのことを回想している歌ならば、「大切な今」は今と未来を歌う歌で、この2曲のセットが「May Dream」の中核になっているのだと思います。「夢を可能にする」というaikoの強い意志を感じました。

「少し変わった時間を過ごそう」
「これ以上ない時間を過ごそう」
「あたしの想いは誰にも負けない」
「あなたに出逢えて見つけたあたしの目に映った顔はこれ以上ない笑顔だった」
というような歌詞はaikoからファンへのメッセージでもあるのではないでしょうか?これからもaikoが歌い続けてくれて、一緒に歩んでいってくれるみたいで嬉しく思いました。

OSTER Projectさんアレンジ。

11.合図

プラマイのカップリング曲で、何かの映画の主題歌だったと思います。「合図」は2015年のライブ(ドリフェスとLLP18)でも歌っていて、しっとりとしたジャジーなアレンジとaikoのやさしい歌声が合っていて、とても好きな曲です。

2番の後のスキャットから大サビになだれ込んで行くところがとても素敵ですよ。

OSTER Projectさんアレンジ。

12.プラマイ

明るく軽快なメロディーとビートで、この曲を聴きながら電車に乗っているとついつい身体を動かしたくなる曲。私もとても好きな曲です。女性のストーカーが髪の毛を食べるPVも話題になりましたね。

OSTER Projectさんアレンジ。

13.蒼い日

「かけらの心」と「大切な今」では歌手という夢について歌われている曲ですが、この「蒼い日」はaikoのプライベートでの夢、好きな人とのことについて歌われているのだと思います。

「電車が陸橋を渡る」という歌詞から、最初はaikoの地元、大阪の三国駅近くの川を渡るところの橋を指していて、大阪に住んでいた時のことかなと思ったのですが、「陸橋」だから川を渡る橋ではないですね。今のaikoさんが何駅の近くに住んでいるかわからないですが、家の近くに高架とかあるのかな。

なので、近年の別れについて歌っているのかもしれませんね。また一緒になれるといいですね。私もaikoのことを応援しながらそっと見守っていたいと思います。

川嶋可能さんアレンジ。

アレンジャーについて

アレンジャーさんを書きながら感想を書いてみたのですが、アルバム曲のうち、OSTER Projectさんが3曲、川嶋可能さんが5曲編曲を担当されてますね。

OSTERさんの方が曲数は少ないのですが、このアルバムの核となっていると思われる中盤の楽曲(「かけらの心」「大切な今」)も担当されていて、やっぱりOSTERさんがメインなのかなと思いました。この2つの楽曲にこのアルバムに込められた「夢を叶える」というaikoの意志が特に現れていて、aikoがファンに聴いてもらいたい曲なのかな。

OSTERさんが最近全然ツイートしていなかったこともあって、aiko(の運営)とうまくいっていないのではないかみたいな変な想像も多少してたけれど、忙しかっただけだといいですね。aiko運営のスケジュールがきつそうで、みなさん働きすぎじゃないかと心配になります。

あと、予想通りで書くまでもないかもしれませんですが、「泡のような愛だった」までは中心的な存在だった島田昌典さんが1曲もアレンジしていないですね。完全に関係がぷっつりと途切れたのか、表に出てないだけでaiko達と会話していたりするのかが気になるところではあります。

島やんがaikoのアレンジをした曲をまた聴いてみたい気持ちは全く無いと言ったら嘘になるけど、OSTERさんと川嶋さんのアレンジもとても良いと思います。今後どうなるかはaikoに聞いてみないとわからないし、聞いても教えてくれなさそうですが、aikoの好きなようにやってくれたらいいと思います。

おわりに

May Dreamが発売されて2週間ぐらいの時点ですが、感想を書いてみました。aikoのインタビューやテレビ・ラジオ出演を全部は追えてなくて、aikoの発言とは違うことを書いてしまっていたらごめんなさいm(_ _)m

May Dreamは今まで以上にaiko個人の気持ちや日常が表に現れているアルバムで、aikoのことが好きなファン向けになっているところはあると思います。aiko本人と切り離した広く受け入れられるような歌詞にした方が売れるのかもしれませんが、このアルバムのようにaiko本人の気持ちが出ている歌のほうが心に刺さってくるので好きです。